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研究所相談員・カウンセラー 佐藤 晴世 |
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| (10)発達障害 2 |
| @後天的発達障害 |
| 先天的な発達障害ではありませんが「暴力やネグレクト、性的虐待などを受けている」「適応障害や人格障害の保護者の不適切な養育のために孤立している」などの理由から ADHD(注意欠損多動性障害)児童と同じような行動をとる子どもたちがいます。
じっと座っていられない。暴力的。早い段階(幼児期〜小学校低学年)から大人に向かって不信感をあらわにする。「うっせぇ!」「ババァ、あっちへいけ」など乱暴な言葉で注意した大人に向かってくる。 基本的な大人との信頼関係ができていないために、学校の先生にもしたがえない、などという児童が増えています。後天的 ADHDとでも言えばいいのでしょうか。
先天的な ADHDの児童も然立ち上がったり暴れたりすることがありますが、周囲の大人の理解があれば、普段は子どもらしい表情をしていて、大人との信頼関係もありますから、上手に甘えたり、自分の得意なことには集中して向かえます。また、投薬によって苛立ちを抑えることが可能になってきました。
しかし暴力的な環境で育った子どもの発達障害では、目つきが鋭く、大人を軽蔑的なまなざしや言葉遣いなど反抗的な一面が多く見られる傾向があります。
先天的なものと後天的なものが重なっている児童もいます。 幼児期からじっとしていられない、普通の子らしくないことで疎んじられ、暴力的な扱いを受けた子どもたちです。 どちらも大人を嫌悪しているので、学校の先生とも信頼関係が築きにくく、大人から大切にあつかわれません。 低学年の間であれば、教室の中を歩き回っても乱暴さえしなければ、授業に参加していなくても気にも留めてもらえない場合があります。結果的に学習面やコミュニケーションなどの面で発達が遅れる傾向があり、プライドを傷つけられたまま育ってしまいます。
そんな子どもたちには根気よく優しく接する大人の存在が必要になります。 宿題をしない。授業中平気で立ち歩き、友だちのものを平気で壊す。先生や周囲の大人をバカ呼ばわりする。こういう子どもたちの中には相当数の生育環境による「後天的発達障害児」がいると思われます。 何かしらの行動異常がみられたら、原因が何かをしっかり専門家に見てもらい早い段階でその子に一番必要な支援の仕方を検討してもらいたいと思います。
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| A適応障害児 |
| 周囲の人とうまくつき合うことが出来ないという親自身の問題で閉じこもった世界の中で育った子どもは精神的に安定せず、適応障害をおこすことがあります。 小学校で、周囲にうまく適応できない、別室登校など児童によくみられる対人恐怖。こういうい不安を持った子どもたちにはじっくりゆったりとした行動療法が必要になります。 大勢の中ではからだが固まる子どもも適応障害児指導員などとバドミントンや卓球をしたり、粘土遊び、散歩などを通してリラックスできるような環境を与えてあげる。何かをしながら(上記のような行動療法やお絵かきの中で)おしゃべりするのが心を開くきっかけになります。 もともと適応障害児は目を見つてコミュニケーションをするのが苦手な子どもたちですから相談室で「何が苦しいの?」という問答形式ではますます萎縮します。こんな指導はぜひ避けて欲しいと思います。
後天的な発達障害・適応障害児には「大人は子どもを守ってくれる存在」であるという信頼を回復するのに長い時間がかかります。
地域の児童相談所・民生委員・教育委員会・学校・担任・個別指導員などさまざまな人が関わり合って初めて、こういう子どもたちが自分の存在を肯定的に受け入れ、自分の殻に閉じこもったり、暴れたり反抗的な態度をとらなくても「自分をみんなが見てくれているんだ」と安心し、人間らしい成長をしていけるのではないでしょうか。 |
感想・ご相談 |
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