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研究所相談員・カウンセラー 佐藤 晴世 |
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| (5) 感覚を育てる 〜 愛することと叱ること〜 |
| @虐待? それとも躾け? |
電気ショックを受け続けた犬が、自ら逃げ場を求められなくなることを、逃げ場を失った子どもと置き換えて前回に書きましたが、躾と虐待は周囲からはもちろん親にもその違いがよくわかっていない場合があります。 多くの人は自分もそのように育てられたからという理由で子どもを躾けています。
してはいけない理由を優しく微笑みながら、さとすように語れる親はそう多くないでしょう。 私たちの親も私たち自身も欠点だらけの人間、神ではないのですから…。
大声で怒鳴る。体罰する。これらのことは度を超すと虐待ですが、親であればだれでもが経験しているでしょう。 私自身3人の息子を育てていて、幼い子がポットやストーブをさわって火傷しそうになったときなど、手の甲を叩いて「これはさわってはダメ! アッチッチだよ!」とか、少し大きくなった息子が兄弟げんかのあげくに物を投げたりしたときはお尻をぶったりしたときがあります。
もちろん大声で怒鳴ることはしょっちゅうでした。 叱る理由が正当ならあまり落ち込みませんが、こちらが理不尽にしかりつけた場合は自己嫌悪に陥ることもしばしばでした。そんな時はかならず後で「さっきはゴメンね。お母さんイライラしていたね」と謝るようにしていました。
叱られた理由がはっきりしていて、子どもが自分でも「まずい!」と感じる場合は叱られても子どもの心の傷にはなりませんが、親の都合でその都度叱る理由が変わっていては、深く傷ついて「自分は親に愛されていないのでは」と勘ぐってしまいます。ましてやそれを躾などといわれては、子どもはこの世の常識というものを学んでいくことができません。
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| Aゴメンね!のひと言が親子を救う |
自分が子どもを叱る基準が曖昧で、怒り出したら自分でも止めることができないと感じたら、幼いときにあなた自身がどのように育てられたか、親から言葉や体罰で傷つけられた体験がないかどうか思い出してください。きっとあなた自身に傷ついた体験があるはずですから。
そういう親からの体罰や暴言のすべてが虐待だといいませんが、親も神様ではありませんから自分で自分を制御できずに切れた状態になることがあったはずです。そして今子育てをしているあなたもその経験から傷ついた気持ちを子どもに向けている可能性があります。
あなた自身のこうした体験をそのままにしないで、カウンセリングを受けたり、夫に理解があれば相談して解決しましょう。逆に夫が虐待体験を持っていて、子どもに暴言や体罰をする場合もありますが、その時はあなたが原因を探す手だてをしてあげて下さい。 ※当研究所でもメール相談を行っています。もよりの地域でも保健所や子ども支援センターなどでも無料のカウンセリングが受けられます。
子どもを叱ってばかりいる自分に自己嫌悪を感じたら ・叱るのは1回だけにしてその場から離れる。 ・自分が落ち着いたら、子どもを膝に抱いて叱った理由を子どもにわかるように話す。 ・叱りすぎたときは必ず子どもに「叱りすぎて、ゴメンね」と謝る。
という方法もあります。 叱りすぎた自分を責めてもあとの祭り。でも「さっきは、叱りすぎてゴメンね!」のひと言が傷ついたあなた自身も子どもの気持ちも救う魔法のひと言になることもあります。
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| B自己肯定感を育む |
子どもが失敗しても、また立ち上がって先に進む力を持った子に育つためには、自己肯定感のある子どもに育つ必要があります。 それは初めから子どもに備わっているわけではなく、学校の先生が教室で教えてくれるものでもありません。『自分は親から愛されている』『親に望まれてうまれてきた』という安心感だけが支えてくれるものです。もちろん親のいない子には親に代わる人が、その安心感を与えてあげられる人ということになります。
「才能がある」とか「勉強が出来る」という理由からではなく「あなたがあなたでいてくれる」こと「私の所に生まれてきてくれてありがとう」という掛け値のない愛情が子どもに「自分の命はかけがえがない」と感じさせることにつながるのです。そしてそれはまた、自分の命だけでなく自分以外の命もかけがえがないということを感じさせる力につながるのです。 |
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