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研究所相談員 ・カウンセラー 佐藤 晴世 |
| (3)「ファースト・クエスチョン」 |
| 私の子どもたちが最初に『赤ちゃんがうまれる不思議』を質問してきたころや、その後のエピソードを少し話してみましょう。 |
@エピソード 1… 赤ちゃん誕生 |
今になって思えば、 三男の 妊娠・出産 が上の二人にとって 大きな性教育(命の教育)でした。 三男を妊娠したときは長男が小学1年生、次男が幼稚園でしたから、 二人の手を おなかに当てて 胎児に 話しかけていました。 「どうしたら赤ちゃんができるの?」という質問に、赤ちゃんの種はおとうさんにもらったこと(今なら種などとは言いません。赤ちゃんのもとと言ってやらないと、子どもが大きな勘違いをしてしまうことを知りましたから…それはのちほど)それを約9ヶ月お母さんのおなかの中で大切に育てること。長男や次男がおなかの中にいたときも、こうして大切にいろいろ話しかけ、おなかの赤ちゃんも楽しいときは楽しそうに動き、恐いおもいをすると、グルッとおなかの中で回転して「こわいよ!」と訴えたことなどを話して聞かせました。 不思議なもので、この年齢の子どもたちは、「お父さんの種をもらった」という答えに、それ以上の疑問もつっこみもしては来ませんでした。頭脳の回路がそれ以上の疑問を生み出すほどには成長していないのでしょうか。 |
| Aエピソード 2… オンブバッタ |
そのころ、庭に大発生したバッタを二人が虫かごいっぱいに捕まえてきたのです。 大きな虫かごに土を敷き詰め、毎日エサとして、いね科の雑草を引き抜いては、入れ替え飼っていました。
そのバッタはオンブバッタという名で、名に違わず、大きなバッタが小さなバッタをオンブして い るのです。 初めて飼った年は「おかあさんがこどもをオンブしてるの ? 」というかわいい質問に「 あら! 親子だね 〜! 」などと 答える無知な私でした。 (たぶん本気で親子だと思われている方も多いかも知れません) 次の年も 子どもたちは 同じようにたくさんのオンブバッタを捕まえてきて、なんとその数50匹。 図鑑で飼い方を調べると、オンブバッタは交尾のためにオスがメスの背中にほとんど乗ったまま生活することがわかりました。 そして、50匹のバッタは次々交尾を始めました。それは小さな世界ではありましたが、壮観でもありました。 子どもたちは不思議がり「おかあさん! バッタは何をしているの?」と聞いてきます。 その頃 、 すでに三男が新しい家族に加わり、このオンブバッタを親子で済ませる訳にはいかない、命をつなぐことの大切さをこの際話してやりたい…そう感じた私は、 子どもたちと一緒にこの飼育槽を眺めながら 「すごいね。このバッタたちはみんな 、これから卵を産む準備をしているところ。 大きいのがメス。背中に乗っている小さいのがオス。 こうして 交尾をして、オスが赤ちゃんの種をメスのからだに入れるのよ。そうしたらメスの卵とひとつになって、新しい命が生まれるんだよ。」「生き物はみんなこうして、 あたらしい命を生みだすんだね。」と話して聞かせました。
次男は一言「うわ! ケツにつっこむんだ !! 」 長男は「不思議だね…オスとメスがいないと卵は生まれないんだ」 このあたりは兄弟の感性のちがいでしょうか? しばらくの間、次男は蝶であろうとトンボであろうと、くっついている昆虫を見るたび「交尾!交尾!」と叫んでいました。 |
| Bエピソード 3… テレビは教材 |
野生や自然をテーマにした生き物の番組の交尾シーンや出産シーンも、子どもが質問しやすい場を提供してくれます。 我が家でも、動物番組はよい性教育の場となりました。
馬や羊が苦しげに陣痛に耐え、ドッという音とともに押し出されるように生まれる赤ちゃんと血だらけの胎盤。それをきれいに舐めとって、我が子をたたせ、乳房を含ませる母親の姿は、小さな子どもにも感動をあたえます。 「動物はみんなこうして赤ちゃんを産むんだよ。人間は赤ちゃんを病院で産むけれど(今はそうとも限りませんが…)、出産のしかたは動物とおなじなのよ」と教えました。
子どもたちに、どのようにその言葉が伝わったか定かではありませんが、動物の交尾に関しても「人間も同じだよ」と伝えてあったので、子どもなりに理解していたようです。
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| Cエピソード 4…種という言葉からの誤解 |
ある日、次男とお風呂に入っているとき「赤ちゃんの種はお父さんのどこでできるの?」と聞いてきたので「男の人はおちんちんのうしろのタマタマで種ができるのよ。それがおちんちんの先っぽから出てきて、女の人のおなかの中の卵とひとつになるの」と教えたところ、次男はタマタマのこりこりしたところには二個の梅干しのような種が入っていると思い込み、その後長い間(大きくなっておちんちんの先っぽからそんな大きな種がでてきたら痛いだろうな)と思っていたそうです。
言葉のたりなさ、というか伝える側の知識のなさが子どもの空想の世界で思いがけない結論を導き出していたわけですね。 人間は学んだことは話せますが、誰からも教えてもらわなかったことを教えることはできません。 性についても、私自身が知らないことだらけ、科学的に教えられる訳もなく、よくもまぁこんな説明をしていたものだと今は思いますが、当時は必死。それでも、感覚的にはそう外れてはいなかったと…大人になった息子たちから「まあ、お母さんの教え方は、何にしてもトンチンカンなところがあったよね」といまだ、あのころをからかわれていますが…。
ともあれ、男の子を3人も産んだからには、この子達が大人になったとき、性のことをポルノ的な発想で考えて欲しくない、女性を性の商品のように扱う男になって欲しくない。そんな想いで『性』をどう伝えればよいのか考えながら、必死だったのす。 つたない性教育でしたが、汗をかきながら説明していたあの頃をなつかしく思い出します。 性教育の良い教材が身近になく、探そうともしなかった未熟な母でした。 |
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