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研究所相談員・カウンセラー 佐藤 晴世

(2)「ファースト・クエスチョン」
 

@なぜ子どもは聞きたがるの?

 

 今、子育て真っ最中の方々は我が子のファースト・クエスチョンにどのように答えていらっしゃいますか? 

 幼いあなたのお子さんが「あかちゃんはどこからうまれるの?」と聞いてきても驚かないでください。あなたのお子さんがとっても利口で、親子の絆がきちんと出来上がっていて、安心しているから聞いてくるのです。

 うんと幼いうちは「お母さんのおなかから生まれるのよ!」というだけで、質問が終わってしまうかも知れません。もう少し、大きくなったら再び「あかちゃんはどこからうまれるの?」と聞いてくるでしょう。その時は「おしっこのでるところとうんちのでるところがあるでしょう。女の人にはその間にもう一つ、普段は閉じているくだがあるのよ。赤ちゃんはそこを通って生まれてくるのよ」と教えればいいでしょう。「そこ、見たい」といわれたら、「大切な場所(プライベートゾーン)だから誰にも見せないのよ。」というだけで充分です。(おかあさんによっては、「入浴中に聞かれたので、見せました」という方もいらっしゃいます。勇気があれば、それもいいでしょうね)

 

 子どもがなぜ性についてこんなに聞きたがるのか?

それは思いついた不思議を解き明かしたいこと。それと自分のルーツを探るため…と私は思っています。私自身がそうでしたから…。

 

 

A知りたがり屋の子どもたち
 

 「宇宙はどうしてできたんだろう」「地球のはしっこはどうなっているんだろう」「星はどうしてあんなにいっぱい光っているだろう」「赤ちゃん(自分の命)はどうやってこの世に生まれてくるんだろう」私が幼い頃知りたくてたまらなかったことです。子どもはいつの時代も知りたがり屋です。だってこの世は不思議に満ちあふれているのですから。

 

 わたしが「どうして?どうして?」といろんな質問をするので、父は『なぜだろう?なぜかしら?』という本を買って来てくれたことがあります。わたしはいろいろな想像を巡らして、宇宙が生まれる瞬間を想像したものです。

 ところが、なんにでも答えてくれる両親が「赤ちゃん(わたし)はどうしてうまれてくるの?」この質問に関してだけはあいまいで、時には「橋の下で拾ってきた」などという。その表情から、それはうそだとすぐにわかるのに…。答えてくれない大人に疑問を感じながら私は大きくなりました。

 自分の子どもにはそんな思いはさせたくない。自分がどこから来たのかきちんと知っている方が大地にしっかり足を踏みしめて生きていけると確信していました。

 

 幼い子どもの脳は抽象的なことはなかなか理解できませんが、具体的かつ科学的なことがらは比較的理解しやすいように出来ています。命の誕生を科学的に語れば、子どもは「ああそういうことか!」と納得するようです。

 子どもがセックスに興味を持つのはもっとずっと後のこと。だからあなたがセックスや性交という言葉に抵抗があるなら、使う必要はありません。子どもがセックスに興味を持つ年齢になったら、もう性のことを親子間で語り合うことは、よほど親子の会話に垣根がないかぎり難しくなります。だからこそ、幼児期から学童中期までが親のかかわれる時期だと思うのです。 

 性情報をポルノから得てしまうまえに、親の言葉で語ってあげられたら、子どもはポルノ産業の犠牲者にならずに済むのでは…と最近のいかがわしいニュースを見る度に思います。 

 

Bすてきな笑顔で語りたい…性のこと
 

「あかちゃんはどこからうまれるの」と聞かれて、答える自分のことばが用意出来できていれば、性教育は楽しい親子の会話の時間になります。もし用意できていなければ、おろおろしてしまうかもしれません。それなら「ちょっと待ってね。よく調べてから答えるね」といって急いで図書館や本屋さんに行きましょう。とってもいい本がたくさんありますから。(はじめから絵本を用意しておくのもいいですね。下段に参考図書をご紹介しておきます)そして子どもと一緒に図鑑や絵本を見てあなた自身が一緒に性の勉強をはじめてはどうでしょうか。子どもと大切な命や性の話をするときには、その前に鏡をちょっと覗いて“すてきな笑顔”を忘れずに我が子と向き合えればいいですね。

 

参考図書・絵本

『せっくすのえほん』
 やまもとなおひで = かんしゅう/みずのつきこ = えと文
   (子どもの未来社/ 1400 円 + 税)
『あかちゃんはどこから』
 ローズマリー・ストーンズ作 山本 直英訳

   (ポプラ社/ 1200 円 + 税)
『おちんちんの話』
 文 = やまもとなおひで え = ありたのぶや

    ( 子どもの未来社/ 1400 円 + 税 )
『おちんちんのえほん』
 文=やまもとなおひで え=さとうまさこ

   (ポプラ社/ 1200 円 + 税)
『おんなのこって なあに? おとこのこって なあに?』
 ステファニー・ワックスマン著 山本 直英訳
『わが子に性が語れますか?』
 高柳 美知子著

   (山友社『21世紀ブックレットB』/ 600 円 + 税)

『性はHのことじゃない』
 高柳 美知子著(岩崎書店/ 1600 円 + 税)
『おかあさんとみる性の本』
 全 3 巻 山本 直英監修(童心社/ 1300 円 + 税)

 

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