熟年の性を考える

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研究員  岩淵 成子
 

3原則を守れば、熟年離婚は回避される?   

 

 『熟年離婚を防ぐ3原則』とのキャッチコピーにつられて、『妻たちからの三下り半』というテレビドラマを見ました。
 以前、渡哲也が主演した『熟年離婚』の「2匹目のドジョウ」狙いのドラマという感じでした。
 もちろん、焼き直しではなく、2時間の中にいろいろの問題を詰め込んでありました。
 前回のドラマが、夫婦の関わりに絞り込んでのストーリーであったのに対し、今回は、3組の夫婦を登場させたり、長女達の「今風夫婦」と対比させたりと工夫が凝らされ、2時間は、凝縮されたドラマになっていました。

 2時間枠で完結させねばならないから、仕方のないことかもしれませんが、見終わって「女はそんなに単純だと思われているの?!」と、納得できない感じを持ちました。
 妻に対し「ごめんなさい」、「ありがとう」、「愛している」を言えば、熟年離婚は回避されるとのメッセージは、短絡的すぎに思えたのです。

 さだまさしの「関白宣言」にあるような男が、3つのフレーズを口にすることは、きわめて難しいのかもしれませんから、それを言わせること。つまり、ひとえに男が変わらねば、離婚は回避できない。男に「おまえが変わらねば、妻は離婚届を出す」と迫っている点では、共感できたのですが。

 前回の『熟年離婚』では、今は別の道を歩み出しているが、そのうち「元の鞘に収まるかもしれない」との余韻を残して終わりました。
 今回は3つのフレーズを聞き、相談もなく買ったキャンピングカーは、かつて、新婚時代の二人が、将来の夢にしていた「桜前線を追いかける旅」のためだったと知って、簡単に離婚届を破棄して終わりました。

 何もされてこなかった妻は、玄関のスリッパを直しただけで、夫に感謝し「やはり共にやっていこう」と考えるのだと、高柳所長から聞いたことがあります。
 それに比べれば、今回のドラマでは、夫が完全に「亭主関白廃業」をしたのですから、離婚は回避されるのが当然かもしれません。
 しかし、見ている立場では、どうも嘘くさいのです。ドラマだから嘘が当然かもしれませんが、離婚を回避して時間がたてば、もとの「関白」に戻るのではないかと感じてしまいました。前回のドラマでは、明日あさってには、元の鞘に収まりそうもない終わり方で、「こういうの有りだろうな」と納得できたのですが。

 団塊世代が熟年になった今、絵に描いたような「関白」が、どのくらいいるのかは分かりません。3つのフレーズを「他山の石」とすべき男は結構居るのかもしれません。そんな方への忠告です。
 ドラマのように、3つのフレーズを聞かせれば、離婚は回避されると考えるだけでは、甘いと思います。

 これは私の考えですが、読者の皆様はいかがお考えになりますでしょうか。

 
 

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