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| “人間と性”教育研究所所長 高柳 美知子 | ||
(2005/10/10更新) |
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| 「赤狩り」の対象に
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| 『キンゼイ・レポート』とは、約 50 年前、全米 18 、 000 人に 350 項目のインタビューを行い、それまでタブー視されていた人間の性意識や性行動についての詳細な実態を統計的に纏めたものです。その赤裸々な報告は、今までの性に対する偏見や先入観を打ち破っていく契機となりました。 「男性編」( 1948 年)の調査では、自慰が自然な行為であること、また、性は多様で同性愛は異常でも不自然でもないことを示唆したことの意義は大きいといえます。 しかし、「女性版」( 1953 年)が発表されるや、折りからのマッカーシズムの中で「赤狩り」の対象とされ、ある下院議員は「人間の性行動の研究とは、合衆国をのっとろうとする共産主義者に道をひらくものだ」と主張。博士とその研究は、下院の特別調査委員会の議題となりました。調査活動に主要な財源だったロックフェラー財団の財政的援助も打ち切られてしまいます。 人間の性への科学的な解明が社会秩序を乱すとされて、いわれのない妨害や攻撃をうけたのは、キンゼイ・レポートに先立つ24年前、大学で「人生生物学」を講じ、青年の性の実態調査を行った山本宣治の場合も同じです。 | ||
| 映画に保守派反対
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| 「人間の性的行動は、生物学・心理学・および社会学において最も未開拓な部分の一つ」であるとは、『キンゼイ・レポート』の中に彼が記した言葉ですが、50年後の今日もなお、その状況は変わっていないのです。だらこそ、今、この映画を製作し上映する意義があるのだといえましょう。 私にとってこの映画は、性のタブーに臆すことなく、果敢に挑んだキンゼイに改めての敬意と、そのあとに続くことの決意を新たに機会となりました。 | ||
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