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前回は、アンネ・フランクが「大人のからだ」とどう出会い、「もう一人の自分をどう誕生させたかをみてきました。
今回は、三つめの「恋」との出会いです。
アンネの恋はナチスドイツの収容所に送られる前、隠れ家で暮らしていたとき。相手は同じ建物の屋根裏部屋でやはり隠れ家生活を送るペーターです。彼はアンネより二歳年上で、アンネは自分の考えていることすべてについて話したいと思うのですが、内気なペーターはアンネを避けクロスワードパズルに熱中。
アンネはパズル解きを手伝うのを機に、親しさを増していきます。屋根裏部屋でいろいろ話し合い、時には黙ったまま外を眺め…。
「朝早くから夜遅くまで、ペーターのことを考えるばかりで、ほかのことは手につきません。寝るときは、彼の面影をまぶたに描きながら眠り、彼のことを夢に見、目をさましたときにもまだ、彼がわたしを見つめているのを感じます」
恋する二人は、やがて初めてキスを…。
「彼の腕に身を寄せかけ、夢見る思いをするというのは、こよなく静かで、安らかな気持ちです。彼の頬(ほお)がわたしの頬に触れてくるのを感じるときは、なんともいえず心がときめきます」
両親は二人の交際を心配します。しかしアンネは「行動は慎重に」の父親の言葉に反発します。
「わたしたちはここにとじこめられて暮らしている。世間から切り離され、とりわけ最近は、恐怖と不安のなかにだけ生きている。なのにどうしてわたしたち愛し合っている同士が、そこまで控えめにふるまわなくちゃならないんでしょう」
「わたし自身はすでに、自分のことは自分で責任をとるつもりでいますし、彼の方だって、わたしを悲しませたり、苦しめたりすることだけはけっして望まないはずです」
アンネはこの恋についてたくさんの日記をつけています。それを読むとアンネが恋愛体験を通じて男性を、自分を、そして取り巻く社会をも見つめ、批判的に見る力をつけていったことが分かります。気になる恋の行方ですが、どうぞ、「アンネの日記」を読んでください。そして、家庭で教室で意見や感想を述べ合ってください。
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